スノーボード トゥサイドでの身体各部の使い方
目次 : スノーボードトゥサイドでの身体各部の使い方
はじめに
当然の事ですがスノーボードでは身体中の関節や筋肉を使って滑走します。
でも実は身体の個々のパーツの使い方は普段使っている日常動作での使い方とは全く異なる事も多いのです。
でも実は身体の個々のパーツの使い方は普段使っている日常動作での使い方とは全く異なる事も多いのです。
いわゆる身体能力の高いと言われる人、運動神経が良いと言われる人は上級者の滑りでさえも観て真似をするだけでその滑走が出来るようになってしまいます。
これは本人が意識していなくても身体の使い方を熟知しており上級者の動作を正確に読み取って自身の身体で正確に再現出来ているからなのです。
我々凡人には関係ない話と悲観する事は有りません。
凡人でも上手い人達の滑走動作すなわち身体をどの様に使っているのかを正確に理解して自分の身体のパーツを的確、正確に使える様に訓練すれば上手い滑走が出来るようになります。
具体的に身体の使い方とはどの様な物なのか身近なトゥサイドターンを例に考えてみましょう。
トゥサイドターンでの身体の使い方
トゥサイドターンを教えてもらう際にインストラクターやスノーボード経験者から
「足の親指の付け根を拇指球と呼びます。
トゥサイドのターンはこの拇指球に体重を掛けてターンします!
はい、ではやってみましょう」
等と指示された事がある人多いと思います。
でもこれだけではほぼ全員が意図しない動作を繰り返してしまう事になります。
意図していない動作
具体的に説明します。トゥにもヒールにも加重していないベタ足の状態。
これは普段自然に立っている時の足首、膝の状態です。
力を加えようとすればするほどつま先で立ちたくなります。
目標としている動作
(これが理想的な姿勢か否かは置いておいて・・・)
膝の位置が指先に移動している事から重心がつま先側に移動している事が判ると思います。
意図しない動作の原因
しかしこの姿勢は日常動作の中には存在しない動作なのです。
もしかして何か無いかと考えましたが思い当たる動作が有りません。
この為指導者に単に「拇指球に体重を掛けましょう!」と指示されても普通は固定されたブーツの中で懸命につま先立ちを試みてしまう事になります。
もちろんつま先立ちでも重心は移動するのでスライドターン自体は実現可能です。
でもなまじターン出来ているので教えている側も学んでいる側もこのまま納得して進めてしまうのが少々問題アリです。(イントラもこの事を認識出来ていない事が多いです)
本来ブーツの中では足首は固定されて居て殆ど可動域は無いものですから無理が生じます。
本来の動作を習得出来ていないと
この動作で拇指球に力を加えると覚えてしまった人がカービングターンの練習にそのまま突入した場合は結構悲惨です。
エッジグリップを最大にするためつま先側に最大限に加重する!!とばかりにトゥサイドターンの最中に力の限りブーツの中で足首を伸ばして踏ん張ります。。。
結果、滑る度にブーツの中でかかとが浮いて不安定、ヒールサイドに切り替える前に踵をブーツに押し戻さなければならず、アキレス腱辺りが靴擦れして血まみれ、ブーツもあっという間にヘタって足首辺りが変形・・・(経験談です、実は)。
スノーボードのブーツは元々僅かな可動域しか許容していない構造なので当然です。
この様な足首を固定した状態を維持して拇指球に荷重する姿勢は日常では更に有り得ない動作です。
非日常動作を習得する方法
トゥサイドターンの例の様な日常での動作と滑走中の動作が異なる事はスノーボードでは色々なシーンで出てきます。ではどうすればこれを克服出来るでしょうか?
実は滑走中の非日常的な身体操作も身体の構造上はさほど無理なく実現することは可能です。
つまりトゥサイドの例ではスライドターンやカービングターンで必要な足首、膝の動作を正しく
"つま先立ちでは無く逆に足首を少し屈曲する"
"足首の角度を固定する"
等と正確に理解認識します。
理解できたら次はスノーボードを使わずに身体だけを用いてその動作を正確に再現出来る事を目指します。
関節や筋肉の使い方を自分の身体で実現出来る様に試行錯誤、実現できる動かし方が解ったらその動かし方を習得する為に繰り返して練習(身体に覚え込ませる)。
次の段階では練習で会得した動作を滑走中にも自由に使える様にする為にスノーボードでターン中に目的の操作としての関節動作を取り入れる練習を繰り返します。
時間はかかりますがこの様に段階を追って練習を続ければ凡人でも様々な滑走技術を身につける事が必ず出来る様になります。
まとめ
スノーボードの滑走には色々な身体の使い方が必要になります。
中には日常生活では決して行わない様な動作が必要になる事も有り得ます。
上達したいとの気持ちが有っても目的とする動作が解らないまま闇雲に滑走、ターンを繰り返してもなかなか上達は望めません。
実現したい滑走技術の目的とする動作とそのための操作を正確に把握することが第一歩です。
スノーボードの上達を目指して皆さんもいろいろ挑戦してみて下さい。
スノーボード技術的解説記事はこちらも参考にして下さい!
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