スノーボードのオフトレ 自転車エクササイズの薦め
目次 : スノーボードのオフトレ 自転車エクササイズの薦め
はじめに
スノーボードのオフトレには様々なものが有りますが、その中でのお薦めの一つが自転車によるエクササイズです。
自転車エクササイズのメリット
身体に対しての負担が少ない
自転車の場合は体重の多くをサドルに預ける事が可能な為足腰への過度な負担を避ける事が出来ます。
ジョギング等ではどうしても膝への衝撃が繰り返し発生し続けますが自転車ではそれも心配不要です。
又後述しますが心拍数をモニタする事によって自覚が難しい心肺機能への過度な負荷も回避出来ます。
手軽に行える
文字通り自転車と自転車が走れる道が有れば何時でも何処でも始める事が出来ます。
スノーボードの様に遠くのリゾートに出向いてリフト券を買う必要もありませんね。
定量的なエクササイズが可能
自転車や身体に装着するセンサーとモニターを利用する事で運動量や運動負荷を数値で定量的に把握する事が可能です。
その時々の感覚やメンタルに依存しない為客観的に運動量を調整出来ます。
必要な機材
先ずはお好みの自転車 そしてその他機材として
サイクルコンピュータ(サイコン)
心拍センサ
ケイデンスセンサ
車速センサ
です。
全て揃うと理想的ですが揃わない場合は 心拍センサ、ケイデンスセンサ、車速センサの順か良いと思います。
機材解説
心拍センサ
心拍センサは心拍数(脈拍数)をリアルタイム計測する機械です。
以前はチェストベルトと呼ばれるゴムひもで胸回りに固定しセンサを直接心臓の上に固定して居ました。
最近では小型化が進み上腕部に固定出来る物やスマートウォッチに内蔵され手首で計測可能な物も有ります。 センサに可視光LEDが内蔵され皮膚直下の血流を反射光により測定し血流量の変化で心拍数をカウントする方式の為検出能力も向上しています。
ケイデンスセンサ
ケイデンスセンサは自転車のペダルの回転数を計測する機械です。
この磁石の磁気をセンサ本体に内蔵されているホール素子を用いて非接触で計数します。
車速センサ
車速センサは文字通り自転車の速度を計測する機械です。
実際には速度では無くて車輪の回転数を計測しているのですが車輪サイズを登録する事で自動で時速の速度表示となります。 車速センサも仕組みはケイデンスセンサと同じです。写真の場合フロントフォークにセンサ本体を設置しホイールのスポークに磁石を固定しホイールの回転数を検出します。
サイクルコンピュータ
サイクルコンピュータは各種センサと通信を行い付属の表示パネルに計測値を表示してくれます。
又機種によりGPS内蔵タイプの物も有り走行ルートをロギングし各種計測データと並べてモニタ出来る様なタイプまで存在します。
センサとサイクルコンピュータとの間も最近は無線接続が主流です。
面倒な電線をフレームに沿わせて接続する作業も必要ありません。
スマホとワイヤレスイヤホンの接続で使用されているBluetooth方式を使っている物が多く信頼性も高いです。
特にこのBluetoothは良く耳にしますが実は無線通信においては大変高度な技術です。
いわゆるトランシーバーの様に単一の周波数に変調をかけるのでは無くて周波数拡散方式と呼ばれる一定の帯域に信号を分散させる方法をとる為、外来ノイズに強く混信も有りません。
満員電車の中でヘッドフォン聴いてたら隣の人と音が混ざった?なんてありませんよね。
この技術のお陰で自転車走行会などで集団で走ってもデータ収集に支障はありません。
エクササイズ前の予備知識
心拍数に関して
おおよそですが安静時は90以下、120~130代が有酸素運動域、140代から上が無酸素運動域、そして220から自分の年齢を引いた物が最大心拍数です。
脂肪燃焼目的ならば有酸素運動域、心肺機能強化目的ならば無酸素運動域で運動を続けます。
運動中に頑張り過ぎて自分の最大心拍数を超えてしまうとそこからの回復が難しくなります。
目標の練習時間、量が有る場合はペースを維持し途中で最大心拍数を越えない様に心掛けるべきです。
ケイデンスと車速の関係
自転車トレーニングの場合ペダリングは出来るだけ一定の回転数を維持する様にします。
ロードバイクの場合は一般的には90回転/分が標準とされています。
また自転車には変速機が有ります。同じケイデンスでも変速機のギアが高ければ車速は上がりギアが低ければ車速は下がります。
同時にこれは定ケイデンスでもギアが高ければ運動負荷が高くギアが低いと運動負荷も低くなる事を意味します。
自転車エクササイズの目的
目的は二つ
一定の心拍数でより高負荷の運動を可能にする
心拍数が上がれば上がる程体力を消耗し疲労も大きくなります。
練習によって同じ心拍数でより多高い負荷の運動が出来ればスノーボードの滑走でも疲労を低減出来るはずです。
心拍数の反応を改善する
運動を始めたら速やかに心拍数も上昇し運動を中断すれば心拍数も速やかに低下する様に運動量合わせて心拍数が追従する事が理想です。
しかし普段余り運動していない身体では身体も運動に慣れていないため心拍数の追従には遅れが発生します。
心拍数は自律神経系の挙動の為意識して操作出来る物ではありませんが練習により反応を速める事は可能です。
スノーボードも緩急変化の多い運動でありこの心拍数追従性の改善も実滑走に有益です。
自転車エクササイズの手順
ウォームアップ
定ケイデンス、低めのギアで時間をかけて心拍数を有酸素運動域まで上げて行きます。
この間に自転車の調子や自分の身体の具合をチェックします。
妙に疲れて居ないか身体の各部や関節に痛みや違和感が無いか等、異常を感じたら無理せずに運動は中断しましょう。
有酸素運動
心拍数が上がり有酸素運動域に入ったら一定の心拍数を維持しながら走り続けます。
ケイデンスも一定を保ち続けますが実際の路上では路面の傾斜や風等様々な条件が変化します、それに対応して心拍数が上がればギアを下げ心拍数が下がればギアを上げる操作を小刻みに繰り返し続けます。
時間が経過するに連れて疲労の為ギアを下げても心拍数が落ちなくなってきます。
休憩を挟み心拍数が落ち着いてから再開しましょう。
数日程度で直ぐに成果が現れる運動ではありませんが継続していく事で徐々に強化されていきます。諦めずに続けましょう。
心肺機能強化
有酸素運動域の継続運動に慣れてきたら次は有酸素運動の合間に一定時間、例えば10分間心拍数を更に上げて有酸素運動域と同様の手順で無酸素運動域で心拍数を維持します。
一定時間経過後はいきなり休憩するのでは無くてそのまま運動を続けながら有酸素運動域の心拍数に戻して維持します。
運動を続けながら心拍数を下げる為に身体の余分な部分の力を抜くとか呼吸を整える等工夫をしながら練習を続けます。
クールダウン
予定の運動を完了したらギアを下げて心拍数を徐々に下げます。
これも時間をかけてじっくりと。
余談、熱中症対策
サマーシーズンなので気温も高く熱中症の危険があります。
運動中の水分補給は当然として心拍数トレーニング中は心拍数を常時モニタしている為熱中症の予兆を見つける事が出来ます。
自身の疲労に関係無く心拍数が下がらなくなって来たら要注意です。
自律神経の挙動異常か始まっている可能性がありますので速やかに涼しい場所で休憩をとる事が必要です。
おわりに
ただ走っているだけでも楽しい自転車オフトレですが適切な機材を使用する事により定量的、客観的なエクササイズが可能です。
来季に余裕の体力でスノーボード滑走を楽しむ為にオフシーズンも有効に活用しましょう。
機材紹介
今回記事中で紹介したサイコンはPOLAR社製M460と関連センサです。
現在こちらのリンクから購入可能です。
スノーボードのオフトレでの自転車の記事はこちらも参照下さい!
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