ベースエッジとサイドエッジの関係
はじめに
スノーボードには解っているようで居て案外正確に理解出来ていない用語や事柄が意外と沢山あります。
今回は以前に所属していたスノーボードスクールの仲間の疑問から、サイドエッジの角度とベースエッジの角度の関係を解説したいと思います。
その内容は
「ベース1度でサイド88度にしたから食いつきが良くて切れッキレ!!」とか言うけど正直何でサイド88度だと切れるのか良く解らない。
と言う疑問です。
疑問自体に専門用語が多いので少しだけ補足すると
「スノーボードのカスタム・チューニングでベースエッジ角を標準的な1度に指定してサイドエッジ角を88度に指定して加工してもらったのでカービング時のエッジの食いつきが良くなった」と聞くけれど何故サイドエッジ角を標準の89度が88度に指定変更すると食いつきが良くなってカービングしやすいのか解らない
と言う内容の疑問です。
内容自体は難しい事では無いのですが用語と構造を正確に把握していないと確かに何のことだか解りませんね。
この後一つ一つ順序良く解説していきましょう。
スノーボードエッジの構造
サイドエッジとベースエッジの位置関係を考えて見る為にスノーボードの真ん中辺りをぶった切った断面を考えます。 ベース面(ボードの底)とサイド(ボードの側面)はボードにも依りますが市販の新品のスノーボードでは殆どの場合は90°です
そしてその角に金属製のエッジが埋め込まれています。
この金属エッジのスノーボード底面側がベースエッジ、側面側がサイドエッジと呼ばれます。
ベースエッジ側
ベースエッジに角度を入れると言うのはこの底の角を削る事を言います
削る前の元の状態ではこの角が常に雪の表面に触れている状態でスノーボードが水平方向に僅かでも移動すると雪が引っかかり逆エッジを喰らいやすい状態でもあります。
従ってこの角を削るとスノーボードを横に動かす際に雪に引っかかりにくくなるメリットが有るのです。
初心者用専用ボードで逆エッジでの転倒を防止する為にここを極端に削っている物もあります。
ただしベースだけを削ったのではエッジの角度は90°よりも大きくなります
すなわち角が鋭利で無くなるのでカービング等でエッジを積極的に使いたい場合でも雪面に刺さりにくくなってしまいます。
これを補うに為にはサイドエッジ側にも細工を施す必要が有ります。
サイドエッジ側
例えばベースエッジを1度削った場合サイド側のエッジもベースと同じ1度だけ削れば角は90°に戻りますね
図で見ると簡単に理解できると思います。この図では解りやすくする為に角度を大げさに描いていますが上の図と比較すると理解しやすいと思います。
キレキレの理由
更に
サイドエッジをもっと削れば90°よりも尖って雪面に刺さりやすくなります。
まとめると
ベース0°サイド90°エッジ角90° (新品)横方向に引っかかりやすくて逆エッジ喰らいやすい
ベース1°サイド89°エッジ角90° 逆エッジ少しは喰らいにくくなる
ベース1°サイド88°エッジ角89° エッジが尖ってカービングやりやすくなる
となります。
おわりに
ちなみにエッジ加工に関してサビ落としやエッジ先端の目立て等簡単なメンテナンス程度は自分で出来ますが、角度調整の様な本格的にエッジ自体を削る事が必要な加工はある程度の経験と練習が必要になります。
万一削り過ぎてしまった場合にはもう元に戻すことが出来ません。ベースエッジ側は加工中にソール面に傷をつけてしまう事も有ります。
メンテナンス含めて自分で行うのはスノーボードの上達にも繋がりとても良いことなのですが、ベースエッジ加工だけはじめのうちはお店にお願いしたほうが安心だと思います。
どうしても自分で挑戦してみたい場合はサブのスノーボード等万が一のときにも諦めのつく物でお試し下さい(・・・経験済み)
スノーボードのサイドエッジに関してはこの様な記事も有ります!
こんなふうに何時もスノーボードの事を考えている私ですが
スキルマーケットのCoconalaにスノーボードレッスンを出品しています。
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